歓送迎会の幹事や司会を任されて、まず手が止まるのが「誰に、何番目に挨拶を頼むか」ではないでしょうか。送る人と迎える人が同じ席に集まるぶん、通常の歓迎会や送別会よりも順番の組み立てが複雑になります。この記事では、挨拶をどちらから始めるかの考え方、立場別のそのまま使える短い例文、司会の進行台本までを、幹事がその場で使える形でまとめました。
歓送迎会は、職場の飲み会のなかでも実施される機会が多い場です(参照:ホットペッパーグルメ外食総研「職場の飲み会に対する期待と参加実態を調査」(2025年))。だからこそ、順番の型を一度おさえておくと、担当が替わっても迷わず段取りできます。
なお、開会・乾杯・締めといった挨拶そのものの基本構成や一本締めの作法は、挨拶の基本構成と締めの例文で詳しく扱っています。この記事は「歓送迎会ならではの順番と依頼」に絞って進めます。
送る人と迎える人、どちらの挨拶を先にするか
最初の分かれ道が、送別される人と歓迎される人、どちらの挨拶を先に置くかです。結論から言うと、これに公的な決まりや統計はありません。あくまで一般的な慣習として、次の二つの考え方が知られています。
送る人を先にする考え方 - これまで職場に貢献してくれた方への感謝を優先し、送別の挨拶を先に置く。会の主役感を送別側に持たせたいときに選ばれます。
迎える人を先にする考え方 - 新しく加わる方の緊張を早めにほぐし、その後の歓談に入りやすくする。会の後半を明るい雰囲気で締めたいときに選ばれます。
どちらが正しいというものではなく、会社の慣例や社風によります。過去の歓送迎会がどうだったか、総務や前任の幹事に一度確認しておくと安心です。前例がなければ、「感謝を先に伝え、締めに向けて未来の話へつなぐ」という流れが組み立てやすく、送る人を先にする形が扱いやすいでしょう。
送別と歓迎で人数が偏る場合は、挨拶の数もそれに合わせて調整します。全員に長く話してもらう必要はありません。
挨拶を頼む順番の考え方
順番は「立場の上下」と「送別か歓迎か」の掛け合わせで整理すると決めやすくなります。基本は役職が上の人から下の人へ、そのなかで送別・歓迎のブロックをまとめる形です。下表は、送る人を先に置く場合の一例です。
| 順番 | 話す人 | 役割 |
|---|---|---|
| 1 | 社長・最上位者 | 開会後の全体挨拶(乾杯前) |
| 2 | 送別される方の上司 | 送る言葉・ねぎらい |
| 3 | 送別される主役 | 本人からの挨拶 |
| 4 | 歓迎される方の上司 | 迎える言葉・紹介 |
| 5 | 歓迎される主役 | 本人からの挨拶・抱負 |
| 締め | 二番手の役職者 | 中締めの挨拶 |
これはあくまで型です。参加者が少ない会なら、上司の挨拶を一本にまとめる、主役だけに話してもらうなど、思い切って絞ってかまいません。挨拶が多すぎると歓談の時間が削られ、かえって場が硬くなります。
迎える人を先にする場合は、2〜3と4〜5のブロックを入れ替えます。どちらの型でも、最上位者の全体挨拶を先頭に、締めを二番手の役職者に置く骨格は変わりません。
立場別の短い例文
ここでは歓送迎会の場に合わせた、30秒から1分で収まる短い例文をまとめます。名前や部署はその場に合わせて差し替えてください。長い自己紹介や過度な思い出話は、歓談の時間に回すのがおすすめです。
社長・最上位者(全体挨拶) - 「本日はお忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。今日は長年チームを支えてくれた◯◯さんを送り、新しく加わった△△さんを迎える、二つの節目が重なった会です。それぞれへの感謝と歓迎を込めて、和やかなひとときにしましょう。」
上司(送る言葉) - 「◯◯さんには本当に多くの場面で助けられました。丁寧な仕事ぶりは私たちの目標です。新天地でも◯◯さんらしく活躍されることを、みんなで応援しています。」
送別される主役 - 「このチームで過ごした時間は、私にとってかけがえのないものでした。至らない点も多かったと思いますが、支えていただき感謝しています。皆さんの今後のご活躍を願っています。ありがとうございました。」
歓迎される主役 - 「本日からお世話になります△△です。まだ分からないことばかりですが、一日でも早くチームの力になれるよう努めます。いろいろ教えていただけるとうれしいです。よろしくお願いいたします。」
幹事 - 「本日は幹事を務めます□□です。堅苦しくならず、皆さんでゆっくり話せる会にしたいと思っています。料理とお飲み物を楽しみながら、どうぞおくつろぎください。」
司会の進行台本
司会は、挨拶の橋渡しと時間管理が主な役目です。以下の台本をベースに、名前と順番を差し替えれば一通り進められます。挨拶を頼むときは、事前に「◯番目にお願いします」と伝えておくと当日がスムーズです。
オープニング - 「皆さま、そろそろお時間となりました。ただいまより、◯◯さんの送別と△△さんの歓迎会を始めます。本日司会を務めます□□です。よろしくお願いいたします。」
挨拶の依頼 - 「それでははじめに、◯◯部長より一言頂戴します。◯◯部長、お願いいたします。」(拍手を促す)「ありがとうございました。続いて乾杯の音頭を△△さんにお願いします。」
歓談への切り替え - 「しばらくご歓談のお時間です。お料理とお飲み物を楽しみながら、ぜひ席を移ってお話しください。中盤で主役のお二人からご挨拶をいただきます。」
締めの依頼 - 「そろそろお時間が近づいてまいりました。最後に△△課長より中締めの挨拶をお願いいたします。」
事前の声かけ文例としては、「歓送迎会で3番目にご挨拶をお願いできますか。1分ほどで大丈夫です」と、順番と長さの目安をセットで伝えると相手も準備しやすくなります。乾杯の発声は挨拶とは別枠で、三番手あたりの役職者に頼むのが一般的です。
歓迎会単体の幹事準備は歓迎会の幹事の進め方、送別会側の段取りは送別会の幹事ガイドにまとめています。
会場と進行を無理なく設計するには
挨拶の順番を活かすには、会場のつくりも意外と効いてきます。前方に登壇スペースがあり、話す人に自然と視線が集まるレイアウトだと、司会の進行が締まります。
Workspace & Bar 56(バーがあるイベントスペース)は、東京都中央区日本橋人形町2-21-1 FSビル 5F、人形町駅から徒歩2分の立地です。日中の会議や全社集会から、そのまま夜の歓送迎会まで一か所で完結できるのが特徴で、移動の手間なく人を集められます。貸切なら挨拶や歓談の尺、進行の順番を自由に設計でき、着席で挨拶を聞く配置から立食で歓談する配置への切り替えもできます。
料金は人数や利用時間帯によって変わるため、目安のレンジや詳細はお問い合わせでご案内しています。日程・人数だけでも概算見積もりが出せますし、日程が未定の段階でもご相談いただけます。まずは空き状況の確認やご相談から気軽にお声がけください。歓送迎会に向いた会場の選び方は歓送迎会の会場選びも参考になります。
ありがちな失敗と対策
送別と歓迎の順番を取り違える - 当日その場で迷わないよう、順番表を紙かスマホに用意し、司会と幹事で共有しておきます。
挨拶が長引いて歓談が削られる - 一人あたり1分を目安に伝え、話す人数も欲張らずに絞ります。全員に話してもらう必要はありません。
主役への配慮が片方に偏る - 送る人・迎える人のどちらかだけ扱いが厚くならないよう、挨拶の数や紹介の丁寧さのバランスを見ておきます。
乾杯と締めの担当を決め忘れる - 挨拶だけでなく、乾杯の発声と中締めも事前に依頼しておきます。当日の指名は相手を慌てさせます。
よくある質問
送る人と迎える人、どちらの挨拶が先ですか。
明確な決まりはなく、会社の慣例や社風によります。感謝を先に伝えたいなら送る人から、後半を明るく締めたいなら迎える人からと、目的に合わせて選べば問題ありません。
主役にも挨拶を頼むべきですか。
送別される方・歓迎される方どちらも、本人から一言もらう形が一般的です。ただし短くて構いません。人数が多い会では、上司の紹介にまとめて主役の挨拶を省く判断もあります。
司会と乾杯の発声は同じ人でよいですか。
分けるのが一般的です。司会は進行に集中し、乾杯は三番手あたりの役職者に頼むと場に締まりが出ます。人数が少なければ兼ねても差し支えありません。
挨拶は何人までが適切ですか。
人数に決まりはありませんが、多すぎると歓談が削られます。全体挨拶・送別側・歓迎側・締めで四〜五人程度を目安に、規模に応じて絞ると進行が間延びしません。
順番を頼むとき、いつ声をかければよいですか。
当日ではなく事前が基本です。「◯番目に1分ほど」と順番と長さを添えて依頼しておくと、相手も準備でき、当日の進行が安定します。
まとめ
歓送迎会の挨拶は、送る人と迎える人どちらを先にするかを社風に合わせて決め、立場の上下でブロックを組み、司会が時間を管理する。この三点をおさえれば、順番で迷うことはなくなります。例文と進行台本はそのまま差し替えて使えるので、当日の台本づくりに役立ててください。
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